最近のビルマ(ミャンマー)情勢を踏まえた環流文明論です。 題目: 「静かに激動するミャンマー(ビルマ)の今」 概要: 先日2012年5月初旬に訪れたミャンマー(ビルマ)について、人々の暮らしや外資系企業の進出など国内の現状報告をするとともに、日本で亡命者として暮らすビルマの人々の現状についても報告することで、グローバルな流れ、連携によって動くミャンマー(ビルマ)の今について考えていきたい。 「静かに」にあたる部分は、 今回訪れて目にした現地の人々は隣国と比べてもゆったりとした静かな生活リズムで暮らしているように見えた。 その人々の生活とは切り離せない宗教や日常の習慣、食文化に焦点を当てることで見ていきたい。 「激動」については、経済や現在変化しつつある政治に焦点を当てる。 経済に関しては、現地で見た中国資本の進出、急速に普及しつつある携帯やインターネットなど情報インフラとそれに対して脆弱な交通網とエネルギーインフラについて紹介したい。 政治については、今回いただいた題目に「ビルマ」を加えさせていただいたように、 現在の国名をミャンマーではなく、ビルマとしている国民と亡命者がいるためである。 そこで、政治に関しては1988年の学生運動弾圧後に、日本に亡命してきたビルマの人々が現在どのように暮らしているかや亡命後20年間以上どのように祖国とつながり保ち続けてきたかを紹介していきたい。 そこで見えてくるビルマの人々は現地で見た「静かさ」とは程遠い「激動」の現実を生きている人々といえる。 そして、この人々が「ビルマ」と名乗り続ける理由も単に軍事政権が「ミャンマー」に変えたから従わないというわけではなく、「ミャンマー」という言葉がミャンマー族(=ビルマ族)しか意味しないためであり、 この「ビルマ」という言葉から民主化勢力の描く国家像が見えてくると思われる。 |