第28回 環流文明研究会報告 今回は予定通り、6月16日(土)午後1時から5時半まで実践女子大学日野キャンパスの犬塚研究室で行われました。出席者は、(敬称略で)神出、星野、犬塚、小関、染谷の5名でした。学務の関係や病気で出席できなかった方が数名おりました。 保坂さんが急用で発表できなったために、染谷がピンチヒッターの役を務めましたが、星野さんも加わり、熱のこもった議論が展開されました。 染谷は「文明は人間のためにだけなのか? 」と題する発表を行いましたが、言葉足らずで予想外に質疑応答が長引きました。後で考えると、説明不足のためであり、趣旨については異同はありませんのでここでは割愛します。 星野さんはLester Brownの『地球に残された時間』(ダイヤモンド社)と水野和夫の『世界経済の大潮流』(太田出版)およびJim Rogersの「どこの国の国債も買ってはいけない」(「週刊現代」、24年6月23日号)を紹介し、ヨーロッパ発の財政危機が世界恐慌を招き、世界経済のカタストロフィーを招く可能性があるという指摘でした。これはまさに今起ころうとしている問題だけに熱のこもった議論がなされました(二次会も含めて)。ギリシャの再選挙の結果は今日(18日)、判りますが、ジム・ロジャーズは緊縮財政賛成派が勝とうと負けようが大した問題ではなく、要は国債を削減できるかどうかに掛っているという(多分に、できないのではないかと見ている)。それはイタリアやスペインに波及し、EUそのものを揺るがすが、それはまた世界を揺るがすわけで、現代文明そのものの崩壊につながるという議論でした。 ヨーロッパの動きから目が離せません。水野和夫によれば、これからの日本の経済成長はありえないとのことで、これも注目に値します。 次回は7月21日(土)午後1時から法政大学国際日本学研究所セミナー室で行います。発表者は鈴村さんです。詳しいことは後日お知らせします。 |